ストレッチに関するレビューをまとめました【筋肉別ストレッチも紹介】

あなたは、ストレッチを大切なルーティーンとして行っているでしょうか?

ストレッチには、様々な効果が期待され、世界中で広く広まっているケア法です

メジャーリーグで活躍したイチロー選手は、常に『ストレッチ』を意識していました。

メジャーリガー(プロ野球選手)の中でも、人一倍ストレッチをしていたように思います。

勿論、私も日々ストレッチをしています。

ストレッチを行うことにより、柔軟性が高まったり、身体の歪みを整うからです。

ストレッチ後は、身体がスッキリとして気持ちが良い〜☆(^^)

あなたも、日々のルーティーンとして行ってみてください。

きっと、身体がスッキリとして気持ちの良い毎日が送れると思いますよ☆

ということで、このページでは『ストレッチに関するレビューのまとめ』と【筋肉別のストレッチ】を紹介していきます。

ストレッチのやり方

もともとストレッチは、ヨガやピラティスから発祥したと考えられています。

1960年代にアメリカのスポーツ科学の論文で『ストレッチ』という言葉が使われ始め、1970年代にボブ・アンダーソンが体系化し、世界に広めたことは有名です。

ストレッチの種類には、静的ストレッチ、動的ストレッチ、バリスティックストレッチ、PNFストレッチと様々あります。

そして、これにプラスして、2つのやり方があります。

アクティブストレッチ(能動的ストレッチ)
自分自身で動きながら行うストレッチのこと。まさに、このサイトで紹介しているストレッチがアクティブストレッチのやり方になります。

パッシブストレッチ(受動的ストレッチ)
補助者を介して行うストレッチのこと。パーソナル(パートナー)セラピストを介してのストレッチになります。

この2つのやり方ですが、 2014 年度 福岡大学大学院 スポーツ健康科学研究科 主査:清永 明 教授たちのレビューでこう発表しています。

本研究結果は、従来のスタティック・ストレッチング(パートナー・ストレッチング)効果と同様の知見であり、セラピストが行うストレッチングも選手・患者自身が行うストレッチングも、その効果において差がないことが証明されたものと解釈できる。

引用:アクティブIDストレッチングが筋機能に与える効果の研究 p47 4.1.

つまり、自分自身で行うストレッチも、補助者(セラピストなど)を介するストレッチも、ほぼ同様の効果があると明らかにしています。

また、こんなレビューもあります。2017年3月『学術出版社 科学研究』のサイトより

受動的ストレッチは、腰痛および頸部痛を伴う座りがちな男性のグループの間で、痛みを軽減し、筋肉の伸展性を高め、姿勢を矯正する点で能動的ストレッチより優れています。

引用:日本の座りがちな男性における腰痛および頸部痛の改善における能動的および受動的ストレッチングの12週間プログラムの有効性

パッシブストレッチ(受動的ストレッチ)の方が、痛みの軽減や姿勢の矯正において、アクティブストレッチ(能動的ストレッチ)よりも優れいていると発表しています。

このことから、専門のセラピスト(トレーナー)による『ストレッチ』を受けることも利点があると言えます。

いずれも現段階でのレビューであり、今後の研究が期待されています。

2つの種類とそのレビュー

実際のやり方ですが、このページでは、サイト内容の関係で代表的な『2つの種類』とそのレビューをご紹介します。

①スタティックストレッチ(静的ストレッチ)

息を吐きながらゆっくり身体を伸ばしていき、伸びる感覚があるところでキープをするというストレッチ法です。『ストレッチ』という概念を世界に広めたアメリカのボブアンダーソンが提唱したと言われ、今ではストレッチ=スタティックストレッチを差すことが多いです。
※当サイトで紹介しているストレッチ法は、スタティックストレッチを中心にお伝えしています。

関節可動域(柔軟性)の改善,筋緊張の低下,疲労回復,血流増加,傷害予防の効果が期待できます。

その他にも、スタティックストレッチに関する科学的なレビューは、多数報告されています。

リラクセーション効果を目的としたスタティックストレッチングの伸張時間について,60秒までの短時間のスタティックストレッチングでは,伸張時間の違いによる自律神経活動,特に副交感神経活動への有意な影響は認められず,リラクセーション効果を目的とした場合は,少なくとも60秒よりも長い時間のスタティックストレッチングを実施する必要があることが示唆された。

引用:スタティックストレッチングの伸張時間の違いが自律神経活動に及ぼす影響

スタティックストレッチは、リラクゼーション効果も期待できます。

ストレッチングは即時的にも、長期的にも歩く速度を高める効果が期待されているのです。特に、股関節の伸展、足関節の背屈のストレッチングが効果的であり、これらは歩行の立脚後期の動きに寄与すると推察されています。

引用:ストレッチは高齢者の歩行能力を高める

高齢者の歩行能力も高まることも分かっています。

様々な効果が期待できるスタティックストレッチですが、今後のさらなる研究が楽しみですね。

②ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)

動きながら筋肉をストレッチする方法です。サッカーのウォーミングアップでよく見かけるブラジル体操などがそれに当たります。

このダイナミックストレッチですが、筋肉を活性化させるのに有効のようです。

京都大学の市橋則明教授のレビューによると、

長時間のダイナミックストレッチングは神経筋システムを賦活化させ,パフォーマンスを向上させると結論づけている。

引用:ストレッチングのエビデンス*

その他にも、ダイナミックストレッチは、筋肉の動作を滑らかにして怪我予防とスムーズな動作を獲得したりします。筋温も高まり、血流量が増えることによる『冷え改善』にも効果が期待できると言われています。

こんな効果が期待できる!

上記のスタティックストレッチとダイナミックストレッチの項で紹介したことをまとめると、

①関節可動域(柔軟性)の改善

②筋緊張の低下

③疲労回復

④血流増加

⑤リラクゼーション効果

⑥動作や競技パフォーマンスの向上

⑦怪我予防

文献により、様々な議論がなされていますが、上の7つの効果は仮に実証され、手軽に簡単にケアができるということで、世界中で普及しています。

禁止事項

ストレッチを行なっていく上で、やってはいけない禁止事項があります。

無理なストレッチは、思わぬ怪我や事故に繋がる場合もあるため、禁止事項をしっかり守って実践してくださいね。

・骨折をしている場合
・高熱がある場合
・伝染性疾患の疑いがある場合
・皮膚に炎症や広範囲の疾患がある場合
・出血しやすい病気や状態にある場合
・絶対安静をようする場合

上記のような症状がある場合は、絶対にストレッチはしてはいけません。上記以外にも、ドクターから禁止されている場合は、無理に行わないように注意しましょう。

病院での治療に専念し、かかりつけの先生(ドクター)にOKをもらってから実践していきましょうね。

何よりも『安全第一』です。

効果的に行うコツ(実践法)

ストレッチは、ただ闇雲に筋肉を伸ばせば良いということではありません。

効果的(効率的)に行っていくためのちょっとしたコツをご紹介します。

ぜひ下のコツを利用して、実践してみてくださいね。

どのくらいの伸ばす感覚で行えば良い!?

ほとんどのストレッチ本に紹介されているのが、

『気持ちよく伸びるように行いましょう!』

というのが、一般的です。(当サイトもそのように紹介しています)

しかし、Foges らの研究によると、

『 低強度の伸張刺激が疼痛適応を引き起こした結果、筋の柔軟性の改善に寄与した。(Fogel W, 2015)』

と報告しています。

つまり、少し痛い程度が有効である!ということですね。

無理をせず、少し痛い程度の感覚でも行ってみてくださいね。

時間と回数は?

90秒以上のストレッチは、筋力が明らかに低下するという報告があります。

45秒以内という短時間のストレッチングでは、筋力低下の影響は少ないといわれています。

その他の様々な論文から、

20〜30秒/2〜3セット

がベストだと考えます。

※但し、リラックゼーション効果の望むのであれば、この限りではありません。

いつ行うのが効果的?

2012年に発表されたNakanoらのシステマティックレビュー “The effect of heat applied with stretch to increase range of motion” によると,

筋肉を温めた後にストレッチを行うのと、ストレッチのみを行うのとでは、筋肉を温めた後にストレッチを行う方が効果が増大するとともに、効果の持続性も高いことが明らかになりました。

なので、入浴後などに気持ちよくストレッチを行うとベストでしょう。

ポールを使ったストレッチも注目されています!

最近、スポーツ現場でよく見かけるようになりました。

ストレッチポールを使い、首、肩、背中、腰、骨盤をケアするストレッチ法です。

いくつかのレビューも出ているので、詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

→http://stretchpole.com/

筋肉別のおすすめストレッチ

基本的に、筋肉の数だけやり方があります。

当サイトでは、代表的な方法として紹介していますが、これ以外でもやり方はあることを知っておいてください。

また器具などを使った方法もあります。

当サイトの内容も少しずつ充実させていきます。

上半身の筋肉

首、肩、肘、手首周辺(上半身)の筋肉には、以下のやり方があります。

首のストレッチ

首周りの筋肉がコリ固まってしまうことで頭痛(緊張型頭痛)が起こることが分かっています。また、寝違いや首コリが起こる場所としても有名です。

肩のストレッチ

 肩こりや四十肩で有名な部位です。小さな細かい筋肉が走行しているので、この筋肉をいかにストレッチできるかがポイント。

肘のストレッチ

肘部管症候群などの痺れの症状に有名な場所です。また、スポーツで痛めることが多い部位でもあります。

手首のストレッチ

腱鞘炎や手の痺れなど起こる場所です。痛めてみると分かりますが、手首を痛めると日常生活がとても不便です。

体幹の筋肉

胸、背中、肋骨、お腹、腰周辺(体幹)の筋肉には、以下のやり方があります。

胸のストレッチ

この筋肉が緊張すると猫背を引き起こすことが分かっています。それによる肩こり、首コリは有名です。

背中のストレッチ

背中の痛みは、内臓と深い関わりがあります。意外と知られていませんが、この背中の痛みを抱えている方が多くいらっしゃいます。

肋骨のストレッチ

肋間神経痛などで有名な肋骨です。スポーツのパフォーマンスアップに大きく作用する場所でもあるので、しっかりケアをしたい部位です。

お腹のストレッチ

慢性疲労や慢性痛で悩まされている方は、絶対にケアしておきたい部位です。私自身もこの部位のストレッチをよく行います。

腰のストレッチ

国民の80%の方が、一生に一度は腰痛を経験すると言われています。私自身も腰痛持ちです。(笑)でも、しっかりストレッチをすると酷い痛みに発展しません。

下半身の筋肉

お尻、股関節、膝、足首周辺の筋肉には、以下のやり方があります。

お尻のストレッチ

腰痛や坐骨神経痛に関わる部位です。ここのストレッチをすると腰回りがスッキリしたりします。

股関節のストレッチ

私自身がとても大切にしている部位でもあります。下半身の軽さは当然ですが、腰や背中、肩周りまでスッキリします。

膝のストレッチ 

成長痛であるオスグット病や変形膝関節症などで有名な部位です。スポーツの場面で、半月板損傷や靭帯損傷といったことも良く聞きますね。

足首のストレッチ

意外と捻挫癖などで足首が凝り固まっている方が多くいらっしゃいます。第二の心臓といわれるふくらはぎの筋肉が着いている場所です。

足首のストレッチに関する以下のレビューもご覧ください。

足関節背屈可動域の平均が 45° であったが,背屈可動域が 34° の場合は傷害発生率が 2.5 倍高く,特に足関節捻挫 の発生は 5 倍近い報告がされている。

引用:ストレッチングのエビデンス*

つまり、足首の硬さが『捻挫』の発生率に影響するということです。

足首が硬い人は、捻挫の発生率が5倍近い…

恐ろしいですね。

運動前の足首のストレッチは、必ず行いましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

痛みや凝りが気になる、歪みが気になる、ボディラインが気になる、身体パフォーマンスが気になるなど、ストレッチを行う理由は多岐に渡ります。

そして、上手にストレッチを行うことで、効果が期待できることが証明されています

やり方や注意事項をしっかり守り、当サイトで紹介している『スタティックストレッチ法』を気持ちよく実践していきましょう。
※ 実践する場合は、自己責任で行なってくださいね。

プロスポーツの現場や健康分野に広く知れ渡っているストレッチ。

その恩恵は測りしれません。

私もそうですが、セルフケアで日々の生活を豊かにしていきましょう!

 

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